率直に言って、読みやすく面白かった——が、こわい。
なんだかよくわからないけれど、とにかくこわい。
でも、それは怖さの見せ方が上手いからだと途中で気がつきました。
小出しではあるのだけれど、それが徐々に近づき、存在感を増して、大きくなってゆく感じ。
動画配信という昨今の流行している手法を用いているのも好感が持てます。
そこに「在る(いる)」ものへの恐怖。
足音、視線、気配……。そして、あるいは実体。
それらの「こわさ」を時間をかけてじっくりと描いており、主人公の人間性のよさもあいまって、読み応えのある作品に仕上がっていると思います。