嘘つきは嘘を疑う。 嘘が選択肢に入っているからこそ、他人にも同じ思考――嘘つきを投影するのだ。 本作はカスタマーハラスメント(カスハラ)がテーマになっている。 カスハラどころか色々なハラスメントに抵触してそうな人物が主役であり、コバンザメすら寄り付かない清々しい暴君である。 ホラーということではあるが、加害者も被害者も怖い作品はなかなか稀有だ。 うらめしやといえば被害者が出す怨嗟の声であるが、堪忍袋の緒が金魚掬いのポイ並に弱い人からすると、よほどうらめしやなのかもしれない。