盆でガラガラになった電車。そこに残っているのは、休みとは無縁の疲れた人たち。「仕事なんて幾らでもあるのにな」という皮肉が、そのまま自分にも返ってくるのが妙にリアルで笑えます。それでも、生きているから今日も働く。たった数百文字なのに、最後には「帰る場所」まで考えさせられる。乾いた可笑しさと寂しさが同居した、余韻の残る掌編でした。