タイトルの「フォルヴァンドリング」は、
スウェーデン語で「変身」や「変化」を意味するので、
その流れで読解しました。
本作は、
朝目覚めるたびに、
顔が少しずつ変わっていく男の物語ですが、
近い設定としては、カフカの「変身」を想起させます。
ただ、「変身」の場合は、
毒虫になったことで、
家族から少しずつ見放されていく不条理文学ですが、
本作は、顔が変わっていくのに、
本人以外はそのことに気付かないので、
微妙な無関心、
あるいは静かな慣れの怖さが背筋を走ります。
さて、顔が少しずつ変わっていく男の結末とは……。
自己認識という不可思議な魔物をめぐる、
自己と他者との感じ方のずれを浮かび上がらせる、
現代性あふれる先鋭的な短編小説だと思いました。
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