霊が見える、という設定はありふれている。だがそれをVRMMOのテスターに持ち込んだ時点で、この作品は別の道に入る。妖精も精霊も、広義にはオカルト——怪異だ。その一言が示す通り、主人公はゲームの実装と怪異の区別がつかないまま世界を歩き、運営が想定していない見え方をしてしまう。そしてテスターは、いつしかNPC側へ回る。プレイヤーでも運営でもない場所に立つ視点が、じわじわ効いてくる。