ある日、会社からの帰り道に光に包まれ、異世界に転移した楠木 渡羽(くすのき とわ)。
英語ができる人材を求めていた王宮の者たちは、彼が日本人だと知るや追放を決めた。
途方に暮れる渡羽の前に現れたのは第二王子フェルディナンド。
彼の紹介で渡羽が得た仕事は、異世界の学園での日本語教師だった――。
基本設定的には主人公が理不尽に追放されるものではあるのだが、最初に追放した奴等以外は異世界人がみんないい奴で、ノンストレスで話が進むのがこの作品の特徴だ。
フェルディナンドは分かりやすいツンデレ。監視役のエレノアは最初よそよそしいが渡羽の仕事ぶりを見てすぐに見直すようになる。学園の生徒たちは、過去に転移していた日本人の伝えた日本文化に興味津々。日本文化について教えているうちに、生徒たちは皆 彼を慕うようになっていく。
日本では社畜街道をひた走り、仕事の辛さで押し潰されそうになっていた渡羽だが、次第に異世界での暮らしに馴染んでいき、家まで買って完全に居付いていく。今の暮らしを辛いと思っている人は、異世界での渡羽のスローライフに癒されるだろう。
異世界に日本文化を広める作品が好きな人、周囲の人間がみんな善人の作品が好きな人におすすめの一作だ。