「無能」と追放された主人公が実は最強、という王道かと思ったら、これは少し違いました。ルーク自身が無双するのではなく、「その人に合わない努力」を見抜いて外していくところが面白いです。植物でも、日当たりを好む種類と日陰で育つ種類では育て方が違うそうですが、人間の才能も同じなのかもしれません(笑)。
特に印象に残ったのはノエルでした。ミラやセラのように、すぐ才能が開花するわけではなく、二百日たって初めて何かが起きるかもしれない。しかも途中経過がほとんど見えない。この「頑張っているのに数字にならない」という苦しさが妙に現実的です。
そしてルーク自身も、十年間ずっと「数えられない仕事」をしてきた人物。だからノエルの気持ちが分かる。この二人の「数えられてない側なんですね」という会話が、とても好きでした。
派手な覚醒だけでなく、努力とは何か、才能とは何かをじわじわ考えさせてくれる作品です。ノエルの二百日後に何が待っているのか、かなり気になります。