花崗岩から子どもを掘り出すという設定、「子脈」という言葉の質感、四三歳で教師を辞めて母になると決めた沖田先生。静かで丁寧で、ここだけで一本の短編として読めるほどでした。第一章の「絶望には自死という行為形態があるが、希望にはそれがない」という話が、ひたすら岩を掘り続ける大人たちに後から重なってきて、ぞくっとしました。混沌の中にちゃんと芯が通っている作品ですね。