20歳で決闘によって命を失った天才数学者ガロアと、彼の生涯に寄り添おうとした異世界転生者の物語です。
ガロアは悲劇の天才として有名なひとです。
何人かの数学者(いずれも当時最高峰の学者)に論文を提出しているのですが紛失、死、無理解などのために生前は正当な評価を得られませんでした。論文を紛失した偉い数学者はいまだにこのことで非難されているくらいです。
主人公はガロアが専門の数学史学者であり、渡仏して彼の遺稿を研究している時に異世界転生(異時代転移)し、まだ幼少のガロアのお向かいに住む幼馴染の少女として生きることになります。
20歳で死ぬという終着点がわかった上で、ガロアを見守る。未来人である彼女はガロアの数学理論をガロアに教えられるくらい理解しています。そんな彼女がガロアとどう向き合うのかは重要な見どころです。
ガロアの功績について作中でたびたび触れられていますが数式は一切出てきません。ファンタジー小説の魔法理論と思えば普通に読めます。
クライマックスは感動的ですし、異世界転生者ならではの葛藤も描かれています。異世界召喚の秘密が明かされた時は「なるほどなぁ」と感心しました。