#13 駄菓子
#13 駄菓子
駄菓子とは人生の選択だ。
小学生の少ないお小遣いで、限られた予算内で、それでも精一杯の贅沢を尽くそうと頑張る。
そんな戦いがあったのだ。
小学校時代は、それはもう可愛い真白を引き連れて、予算三百円で駄菓子を買ったものだ。
まあ、今の俺は高校生だし、予算とか気にしないけどな。
とりあえず、十円ガムを箱買いするのは確定としてだな。
つまり、五百五十円だろ?
「……悠仁、何してるの?」
……昨日も同じようなことがあったような気がする。
振り返ってみると、学校の制服を着た真白が立っていた。
呆れ顔でこっちを見ている。
「あれ?真白、学校行ってたのか?」
真白が学校に行く理由、思いつかないんだが。
それに、学校からの帰り道に来るにしては、ここの駄菓子屋は遠い気がする。
「うん、まぁね」
真白が目を伏せたから、俺もなんとなく、追求するのをやめる。
「…………」
「じゃ、僕も駄菓子買おっかな」
そう言って、俺の隣にしゃがみ込んでくる。
「悠仁、予算は百円ね?」
「なんで?」
「僕が決めたから」
謎のドヤ顔だ。
なんでそこでドヤ顔になるのかは、首を傾げたくなるくらい分からないけれど。
「ま、良いけどな。じゃあ、二人あわせて百円な」
「うん」
「悠仁、高校生にもなって、道端にしゃがみ込むのは良くないよ?」
「なんでだよ」
「変質者みたいだったよ」
うぐ。
………今度からはやめよ。
「一人五十円って、結構買えるもの少ないよな」
「うん。ポッキー7本とかだったら買えそうだけどね」
「ポッキーは別にバラ売りしてねぇよ」
結局、シェアできる系の駄菓子を三つ買うだけにした。
ロシアンルーレット系のやつだ。
酸っぱいのが3つの内1つ入ってるとか、そういうものを。
対決することにした。
「悠仁、じゃあ、まずは僕が先攻ね」
やはりドヤ顔で、もう勝ちましたよ、みたいな顔をしている。
まぁ、こういうのは大体、先攻が有利だからな。
「おう」
真白は、しばらく考えたあと、一番右端を食べた。
「……すっぱ!」
残った分は、勝者である俺が食べることになった。
仕切り直して。
「じゃあ次は、悠仁が先攻ね」
さっきのようなドヤ顔はもうしないらしい。
ちょっと惜しいような気もする。
俺は適当に真ん中を食べる。
「おお、うま」
「ちっ」
……今こいつ舌打ちしなかったか?
「次は真白の番だぞ」
真白はしばらく考えた後、左端を食べた。
「すっぱい!!」
残った分は、勝者である俺が食べることにry
仕切り直して。
「悠仁、じゃあ、僕が先攻だからね?」
「まぁ、がんばれ」
真白は悩むことなく、右端を食べる。
「…………!!!」
無言でグッドサインしてくるが、
「……絶対、酸っぱいの食べただろ」
そう言うと、真白は無言で手を振って、違う違う、というポーズをする。
いや、表情でバレバレだから。
残った分は、勝ry
「……真白、弱すぎないか?」
「悠仁、これ、もう一回やろう」
真白の表情に、最早余裕はなかった。
「予算は?」
「……一人二百円ね」
「増えてるじゃねぇか」
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