時は幕末、所は京都。
佐幕、倒幕、尊王攘夷、男たちは荒々しく猛々しくぶつかり血を流した激動の時代。
そんな男たちを癒したのは花街の女たちだった。
いつ戻るともしれない、いつ命を落とすともしれない、そんな男たちを癒して支えた。
花街で出会った人、聞いたこと、それらを喋らないのは不文律の掟。
掟は人を守り、人を裁く。
ただ、女が握り飯を握る。
それにどんな意味があるのか。
そこに、何が籠められているのか。
女は、愛した男を守った。
そばで見守る禿も守る。
それを、深い筆致で描き出している。
幾松が愛したのは、倒幕の志士───
作者様の美意識を、是非、感じて頂きたい逸品です。