ホラーにも種類があります。読後感にも様々あります。この作品の読後感は、強いて言うならぬるっとしています。嗚呼、馬鹿にしているわけではありません。
後引く恐怖もいいですが、わだかまりが残るものも乙なもの。心のドコカに引っかかりを残すこちらは、しかし後味が最悪な訳でもない。奇妙な心地よさがあります。スライムに手を突っ込んだ後のような、言いようのない楽しさ。多分不快に分類されるだろうが、それでも快の方が勝るそれ。
褒めているんです。ホラーは不快をエッセンスとするものですから。ですが、それだけではいけない。だからこそ、ぬるっとしている。「何でだよ」と思わず突っ込みたくなる程度には不快で、しかしそれが心地よい。
最後に一言。「何でだよ!」