第5話の「幻たるや(六首)」が、
特に印象的かつ魅力的でした。
タイトル通り、
幻想的な短歌6首が、
静かに乱反射しているのを感じます。
四の歌。
万華鏡のレッドアラート
蠅の目に百の吾の殺気が満ちる
「万華鏡のレッドアラート」に、
こころをたちまち鷲づかみにされ、
何のことだろうと思っているうちに、
百の吾の殺気が満ちる蠅の目がズームアップされて、
実に快い驚きがありました。
そして6首すべてに、
マレーグマや猫などの動物が登場して、
ただの幻想短歌ではない、
地に足の付いた煌めきを感じました。
これは必読の短歌集と言えるでしょう。
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