領地を返納して静かに隠居したいだけのライン。
周囲の過剰な誤解と期待によって“絶対の聖王”へ祭り上げられていく展開は、痛快さと胃痛が同時に押し寄せるコメディ。
無能を装った行動がすべて深謀遠慮と解釈され、気づけば十万の帝国軍すら撃退してしまう勘違い無双は、読者の笑いを誘いながらも勢いが止まらない。
勝利の余韻も束の間、ヒロインレースの加熱や帝国の引き抜き、第二次侵攻といった新たな火種が次々とラインを追い詰める。
本人の意思とは真逆に、国家の独立を賭けた最終決戦へ転がり込む姿は、悲鳴と栄光が同居する独特の魅力を放つ。
サボりたいのに神格化されていく、新米領主の全自動英雄譚。