死者を想うのは自然な事だろう。
けれども、死者を想い過ぎてはならない。
何故ならは、
死者は ────
時代は大正。美しくも不穏な刹那の時代。
病院から戻された下宿先の娘を見舞う書生の
男。彼らの逢瀬は、決して許される事のない
恐ろしいモノだった。
大正浪漫に吸血鬼伝説を盛り込んだ
この作品は、章毎に文豪小説の名を冠した
徹底振り。しかも、ちゃんとストーリーの
背景を担う見事さ。
愛するが故の後悔は、如何なるものか。
吸血鬼と人との混血であるが故に自らを
否、自らの血への復讐を実行して行く
姉弟。彼らに拾われる貌で吸血鬼退治に
加担する主人公。
彼等の行く手に待つモノとは一体。
目が離せない。