黒薔薇タルボット家の当主セシリアは味方にさえも恐れらる氷の狂戦士。片や白薔薇の姫シャーロットは微笑むだけで敵も味方も籠絡し、剣を握らずして国を手中に収める。
対照的な黒薔薇と白薔薇の争い。セシリア率いる黒薔薇勢の形勢が不利になる中、ちょっと胡散臭い中年傭兵ダンカンが、セシリアに『良い知らせ』を持ってくる。
「このダンカン様があんたの味方になってやるっていう話だ」
そしてダンカンはセシリアや諸公が考えもしなかった戦法で、見事に白薔薇勢を撃破する。
「兵を数えてる。だが人を数えてねえ」
そう指摘したダンカンは、セシリアが気づいていない力を掘り出し、次なる戦いの準備を進めてゆく。
王族や貴族のような正規の騎士とは違った、戦場経験豊富な中年傭兵ダンカンの少しワイルドな『叩き上げ感』、セシリアの意見を決して頭から否定はせず、その上で自分の提案を持ちかける『スマート感』、それにほんのり漂う憂いから滲み出るそこはかとない『訳あり感』。これらの要素が絶妙な配合率でダンカンの中で融合し、まさに最高の『イケオジ』に仕立て上げている。
少しずつ変わってゆく狂戦士姫セシリア、ダンカンの魅力、そして何より気になる黒薔薇対白薔薇の戦争の行く末等々、見どころ満載です! 是非ご覧ください!
物語は、国を二分する戦いです。
黒薔薇の姫セシリアと、白薔薇の姫シャーロット。
セシリアは強いのですが……人の上に立つ者として言葉が足りない。人の心を掴む術も知らないようです。
味方からも狂戦士として怖がられ、孤独の中にいます。
対してシャーロットは、人が欲しているものがわかっている。人を動かす優しい言葉を知っています。
国を治める者としては、シャーロットの方が適任では?
最初はそう思ったのですが、読み進めていくと、シャーロットの腹黒さがちらほら。見た目ほど清廉な姫ではないようです。
不利な状況にある、セシリア。そこによくわからないおじさん、ダンカンが登場します。
彼によって、戦いに勝利するわけですが……。ダンカンはただのおじさんではない。過去に名を馳せた男であり、どうやら重いものを背負っているようです。
戦いの描写も素晴らしいのですが、人間ドラマが良い!
人の評判も、見える人柄も、当てにならないのかもしれないと思わされます。
物語の序盤はセシリアに勝ち目のないように思えるのですが、ダンカンが味方に入ったことで激変します。
戦いは一人で勝つものではなく、結束力が鍵となるように思うのですが……。
孤独に戦ってきた黒薔薇姫セシリア。彼女が笑える日が来るのか、ハラハラしながら読み進めたいと思います。
黒薔薇の姫・セシリアは、戦場で圧倒的な武勇を振るう孤高の戦士。
その強さは味方さえ怯えさせ、陣営は離反と敗北の影に覆われていく 🌑⚔️
対する白薔薇の女王シャーロットは、民心を掌握する “微笑みの支配者”。
彼女はセシリアを「狂戦士」と断じ、討ち取った者へ自らの身を与えると宣言し、諸侯を熱狂させる 🌹👑🔥
そんな中、流れ者の傭兵ダンカンだけが、セシリアの “嘘をつけない不器用さ” を見抜き、彼女に味方すると申し出る。
敗色濃厚な戦況の中で、セシリアは初めて「人を数える戦い」を学び始める――🐺🔥
武を継いだ黒薔薇。
民心を継いだ白薔薇。
どちらが正義なのか、読者は簡単に判断できない 📚💫
この “正義の二重構造” こそ、本作の最大の魅力。
美しさと残酷さが同居する、極上の戦記ダークファンタジーです 🌙🖤