故郷を捨てることを決めた民。
迫り来る黒い脅威。
灼熱の中、命を懸けて守られる「キューブ」。
読み始めた私は、彼らの置かれたあまりにも過酷な状況に、すっかり引き込まれていました。
住み慣れた土地を奪われ、仲間を失い、それでも新天地を目指す彼ら。
いつの間にかこちらまで、
「どうか間に合って……!」
と願ってしまいます。
しかも彼らにとって、人類は「宇宙で最も残虐な生命体」。
人間はいったい何をしたのか。
そう思いながら読み進めていると——
少しずつ、妙な違和感が混じり始めます。
「……ん?」
そして、その先ですべてがつながった瞬間、
「そういうことかーーー!!」
見事にひっくり返されました。
でも、この作品の面白さは、その驚きだけではありません。
私たちにとって何でもない「当たり前」が、別の視点から見れば、誰かの世界を終わらせるほどの出来事になる。
しかも、人類には悪意がない。
だからこそ可笑しくて、少し怖い。
そして、「宇宙」「砂糖」「体育祭」。
この三題から、どうしたらこの物語にたどり着くのでしょう。
何の物語なのか、答えはここには書きません。
ぜひ、ご自身で確かめてみてください。
きっと分かった瞬間、最初に見えていた景色まで変わります。
そして、お答えください。この王国の名を――。