朝、チェルシーを拾う

鹿ヶ谷街庵

第1話


真夜中にあなたが落としたチェルシーを拾っていけばたどり着く朝



すべてが朝に決まる気がするこの朝のプレイリストをあなたにゆだねる



シティポップの音が夜へと溶けていく焚き火が照らすあなたの不機嫌



月あかりの下でベッドに転がってスマートウォッチの脈を見せあう



そうやって儚い系の歌ばかり聴いていたなら二センチ浮くよ



好きだったバンドの解散見たあとにあなたが吹いたくちぶえは風



夏祭りさよならせずにすれ違う四コマ目だけない漫画のように



手がふれた気がした気がふれた気がした 子宮の中に花火は散って



ニルヴァーナのリフが鼓膜を打つ夜の怒りは祈りの信管になる



嘘みたいな光が森へ消えてゆく蛍は飼えないからこそほたる

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朝、チェルシーを拾う 鹿ヶ谷街庵 @S_Gaian

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