前半で描かれる田園風景や、おばあちゃんの家で過ごした子どもの頃の記憶に、どこか懐かしさを感じながら読みました。その空気のまま、真夜中の墓地で人が近づくと灯りがつくという話が出てくるので、「これは怖がっていいのだろうか」と一瞬悩んでしまうのがおもしろかったです。おばあちゃん自身も怪異として語るのではなく、昔からそこにあるものとして当たり前のように話しており、その穏やかな雰囲気と、よく考えると少し怖い出来事との距離感が印象に残りました。