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  • だから。への応援コメント

    読ませていただきました。今回は……完全に物理的距離感のお話ですね。前回、前々回とはまた違った二人の距離感が出力されていて、とても綺麗なお話でした。そして今回、この二人は「距離を調整する」→「自分自身が相手に近づく」を繰り返しているんじゃないかな、と思わせられました。凪が「寄って」と言う側だったのがさり気なく、それでいて重いですね……灯里も灯里で凪の言葉を受け止めるし、受け止めた上で行動に表す、というのが綺麗に描かれていました。そして、今回は「人目」が介入してくるのがすごく良かったです。「見られること」より「灯里が濡れること」のほうが嫌だった、というのはものすごく大きい。前回の本の時は「灯里が遠い」と感じることで自分の気持ちを自覚し、今回は人目を気にして離れた瞬間、灯里が濡れたから戻る。恋人としての身体的距離を、自分から選び直しているように感じられました。この「自分から」というのが良い……静かでいながら、深みのある一連でした。

    そして、今回は『通傘半径』。さらに、灯里がどういう思考で造語を作っているのかも垣間見れて素敵でした。灯里にとって、四字の造語というのは「二人の間だけで共有できる言葉」なんだろうな、と改めて感じられました。しかも、それは行為の前から決めていることではなく、行為の後。二人の間に起こった出来事に名前をつけて、二人だけの語彙に昇華しているんですよね……これがまた二人特有の空気感でありながら、非常に美しかったです。そして、凪はその言葉を一つ一つ肯定していく。だから二人の距離感が噛み合って、少しずつ近づいていくんだろうな、と感じました。続きを読ませていただきます。

    作者からの返信

    丁寧に読んでいただき、ありがとうございます!
    凪の「寄って」と、人目より灯里が濡れることを嫌がって戻るところは、今回かなり大事にした部分なので、拾っていただけて嬉しいです。
    そして「二人の間だけで共有できる言葉」という表現、とても好きです。今回もありがとうございました!

  • ええ。への応援コメント

    読ませていただきました。前回は蝋燭、今回は本で二人の距離感が交錯し、また違う手触りになっていて面白いお話でした。詩集の余白に残された関係そのものが、少しずつ恋愛の形になっていくのが美しかったです。そして、それを読む二人も「隣で読みたい」というところまで同じ道を辿っている。この本は、ただの小道具ではなくて「昔の誰か二人が残した恋愛の記録を現在の二人が追体験している本」となっているように感じられました。その構成が非常に美しいです。そして、今回は『頁間距離』。灯里は、恋愛感情を直接言う代わりに自分で概念を作って距離を正当化する癖があるんじゃないかな、と……だからこそ、「灯里が遠い」が静かでいて深い。これは単に灯里が遠かったから出たものではなくて、凪にとっても「一緒に本を読むためにそこにいなければならない人」なんだろうな、と感じられました。

    それから、「隣にいる理由は、もういらない」。これは言葉通りでありながら、このお話の最も核心ですね。本はもう口実ではない。最初は、一緒にいるために本が必要だった。でもここで、「一緒にいたいから一緒にいる」ということが明確化される。この変化のプロセスに『頁間距離』が挟む。本当に綺麗な構成です。そして、前回の蝋燭が「二人の体温」だとしたら、今回の本は「二人の思考」だな、と感じました。「体温」は表面、「思考」は内面、二人の距離は少しずつ深いところに向かっているな、と感じられました。ゆっくりになりますが、続きを読ませていただきます。

    作者からの返信

    丁寧に読んでいただき、ありがとうございます!

    「昔の誰か二人が残した恋愛の記録を、現在の二人が追体験している本」という読み方、まさにこの話でやりたかったことを綺麗に言葉にしていただいたように感じました。
    本の余白に残された二人と、今それを読んでいる二人。その距離が少しずつ重なっていく構成なので、「隣で読みたい」まで拾っていただけたのがとても嬉しいです。

    そして、「蝋燭が二人の体温、本が二人の思考」という捉え方がとても好きです。
    前作から少しずつ、触れる距離だけではなく内側の距離まで近づいていくように書いているので、そこまで感じ取っていただけたのは作者冥利に尽きます。

    灯里が概念を作って距離を正当化している、というところも鋭いです。
    『頁間距離』も結局のところ、「隣にいるための理由」なんですよね。
    だから最後には、その理由そのものがいらなくなる。凪にとっては。

    今回も細かなところまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
    続きも、お時間のあるときにゆっくり読んでいただけましたら嬉しいです。

  • 一生になさいませ。への応援コメント

    読ませていただきました。繊細で柔い情景描写が非常に巧みな、素敵な文章でした。蝋燭を通して、恋愛の構造を乗せていくのがとても綺麗です。それが相まって、儚く、そして灯火が静かに揺れるような恋愛描写になっているのが美しく感じました。灯里の所作や言動の一つ一つが、最初から最後まで一貫して凪を逃がす気がないように感じられました。さらに、言葉の定義を書き換えることで、凪との距離そのものを詰めてくるようにも思えました。

    『蝋燭体温』という造語からの「二人でいる時の温度」という展開も素敵です。灯里の言葉だったものが、いつの間にか凪自身の言葉になっているようにすら感じられました。そして、句の「灯りを『分ける』」にあたたかさを感じました。その句自体が「二人でいる時の温度」に繋がっているように思います。最後の描写も綺麗ですね。普通なら蝋燭は火がついて初めて灯りになりますが、この二人にとっての「灯り」は逆の意味を持つように読み取れます。火がなくても、二人の間にはすでに灯りがあるのではないでしょうか。

    一貫して美しい文章でした。二人の恋模様が仄かに、穏やかに、それでいてどこか劇的な風に描かれていて、素敵でした。続きを読ませていただきます。

    作者からの返信

    丁寧に読んでいただき、ありがとうございます!

    「灯里が最初から最後まで凪を逃がす気がない」という読み方、まさに書いていたところを綺麗に拾っていただけて、とても嬉しいです。言葉の定義を少しずつ書き換えながら、同時に二人の距離まで詰めていく、という構造は意識していました。

    特に最後の「火がなくても、二人の間にはすでに灯りがある」という解釈が素敵でした。『蝋燭体温』という言葉が灯里だけのものではなく、少しずつ凪の側にも移っていくところまで読んでいただけたのも嬉しいです。

    細かな所作や言葉にかなり色々仕込んでいる作品なので、ここまで丁寧に拾っていただけると書いた甲斐があります。
    続きまで読んでいただけるとのこと、ありがとうございます!

  • 一生になさいませ。への応援コメント

    後出しコメント失礼します。言い訳しますと、仕事の昼休憩終わってしまって、コメントできず……。
    気を取り直しまして、レビューだとネタバレが怖くてできなかった感想を。好きです、このふたり。自分は敬語キャラに弱いのでお嬢様がぐっと来たのですが、お相手も良い味がでている。タイトル回収をした直後、少しずつ描写が長くなっているところはドキドキしました。最後の最後に、「文芸部に求めないで」を言うのが逆になってるのも良いです。長々と書きましたが……良き物語をありがとうございました。

    作者からの返信

    ありがとうございます!
    凪と灯里を気に入っていただけたのが、とても嬉しいです。
    セリフが逆になっているところは「私と灯里の境目まで静かに消えてゆく。」の演出のつもりだったので、上手く行ったようで良かった……。

    実はこの二人、これで終わりではありません。
    また二人でわちゃわちゃできるお話を、現在こっそり準備中です。

    なお、すでに公開している別の短編にも、しれっとゲスト出演しています。
    たぶん本人たちは、出演料を要求してくると思います。

    また二人に会っていただければ嬉しいです!

    編集済