短い物語なのに、読み終えたあとの余韻がすごく重かったです🥀
13歳で父の首を「ただ見ていた」健の描写、感情を書かずに町人の反応だけで異様さを伝える手法にゾクッとしました。
砂漠を彷徨う中で砂を食べ、砂の寝床を心地よく感じてしまう…人が壊れていく過程が淡々としているからこそ怖いです。
そして美月と出会い、桜の花弁に触れた瞬間に色を失ってしまう場面。
せっかく見つけた「色彩」がすぐ消えてしまう皮肉が切なかったです🌸
ラスト、蠍に貫かれて桜へ向かう健。
これで完結と知ると、死とも救いともとれるあの終わり方が、彼が初めて何かを掴んで閉じる物語として綺麗にまとまっているなと感じました。
短編だからこその余白が効いていて、読後にじわじわ効いてくる作品でした。