拝読させていただきました。「いずれ死ぬ男」という絶望的なプロローグから、あっという間にこの薄暗くて泥臭い世界観に引きずり込まれました。ヤコブの石などの意味深なキーワードと、「ただ殺すために」みたいな剥き出しの暴力の気配が混ざり合っていて終始ヒリヒリしました。誰が使い捨ての「駒」になるか分からない極限状態の中で、焦げた匂いや泥の不快感まで伝わってくるような文章の熱量がすごいです。この過酷な盤面からどうやって足掻いていくのか、先が全く読めない展開の連続にすっかり心を掴まれていました。