カクヨムシェアワールド「神格鑑定局」の設定を土台にしつつ、世界観が広がっていると感じました。
主人公の宮野大智が十八年前の事件の唯一の生存者であり、それを引き起こした存在を「神格鑑定局」が追跡する。宮野大智が「神格鑑定局」という大きな組織にとって重要人物であり、唯一の手がかりを持っているかもしれない、という流れが自然です。
宮野大智が新米の神格鑑定士という設定も良いですね。
新米ですから、知らないこと、体験していないという事だらけであり、同じく何も知らない読者と同じ立ち位置です。「神格鑑定局」がどういった組織で何をしているのか、というのが自然に説明できます。
カクヨムシェアワールド「神格鑑定局」は知らなかったので、運営の企画ページを軽く見たのですが、用意されているのはあくまで世界観や設定のみで、「何が起こるのか」は作家の手に委ねられています。
選/間さんの「クロノス・アーカイブ」は、そこに新たな設定と物語を組み込むのに成功していると思います。
親しみやすい登場人物が多いのも楽しいです。
主人公の宮野大智がこれから何をしていくのか、何に巻き込まれていくのか、といったことを引き続き楽しませてもらおうと思います。
この作品は、神や妖怪を調査する「神格鑑定士」という独特の設定を軸に、相手を理解することの大切さと、過去に向き合う主人公の成長を描いた物語だと思います。
主人公の大智は、幼い頃に故郷と母親を失い、事件の真相を求めて神格鑑定局に入ります。題材は壮大ですが、配属先では個性豊かな先輩たちとの軽妙なやり取りもあり、世界観に自然と入り込めました。
特に印象的だったのは、河童の花子を保護する任務です。先輩たちが手を焼く花子に対し、大智は好物の魚肉ソーセージを差し出して信頼を得ます。力でねじ伏せるのではなく、相手を知っていることが解決につながる場面に、神格鑑定士という職業の面白さがよく出ていると感じました。
また、封じていた記憶と向き合い、母親との別れを追体験する場面も心に残りました。大智の目的が単なる好奇心ではなく、深い喪失感と覚悟に支えられていることが伝わり、彼を応援したくなります。
単なる異能バトルではなく、日常の温かさと時間を巡る大きな謎を重ねながら、主人公の人柄を物語の軸に据えている点が魅力です。
序盤までの紹介となりますが、神格鑑定の先に待つ真相と大智の成長を、これからも追いかけて行きたいと思います。
これは隅々までよく考えられたお話。
神様や妖怪を倒すんじゃなくて、鑑定して、調べて、場合によっては話を聞く仕事がある。まずこの神格鑑定士という設定が新しいですね✨
主人公も、最初から何でもできるヒーローではなくて、新人として個性の強い先輩たちに振り回されながら仕事を覚えていくタイプ。
神格相手でも、力でねじ伏せるより、相手が何者なのかを知ろうとする姿勢がちゃんと彼の強さになっている。
職場のやり取りは結構にぎやかで、ちょっと公務員のお仕事ものっぽい空気まであるww
なのに、その裏では大智の過去や、時を操る力、歴史に関わる謎が少しずつ動いていて、気づけばかなり大きな話になっていきます。
最初に出てきた出来事や何気ない情報が後になって繋がってくるので、話が進むほど「あれってそういうことだったのか」が増えていく。
神話、妖怪、異能、時間ものが好きな人なら、かなりワクワクできる現代ファンタジーだと思います。
主人公・大智は、優しい少年です。
神格鑑定局調査班に配属され、さまざまな神格たちと心を通わせていく姿に魅了されました。
持ち前の優しさと知識、そして隠された力で、次々と暴れる神格たちを宥め、任務を遂行していく過程には胸が熱くなります。
そんな大智の強さを支えているのは、「神格鑑定士として」の覚悟なのだと思います。
ただ強いだけではなく、優しさも失わない大智の姿が印象的でした。
個性豊かな神格鑑定局の仲間たちも見どころで、軽快な会話とテンポの良い展開で、とても読みやすい作品です。
ちなみに私の推しは、早坂さんです。笑
この物語が、これからどこまで広がっていくのか。
大智たちの成長が、ますます楽しみです。
幼い日に故郷と母を奪われた宮野大智が、神格鑑定士となって、その出来事の真相に近づいていく物語です。
この作品で好きなのは、「鑑定」が相手を知るための仕事として描かれているところ。河童の好物を覚えていることも、雷獣が大切にしてきた場所や歴史を知っていることも、ちゃんと相手との関係を動かしていきます。大智の知識とまじめさが、命懸けの場面で意味を持つ。その積み重ねに胸が熱くなりました。
普段はぼやいたり新人に振り回されたりしている先輩たちも、危機には頼もしい。岩谷と山縣の「矛盾コンビ」は、二人が揃うだけで安心したくなる存在です。一方、早坂が出てくると、助かりそうなのに少し身構えてしまう。この顔ぶれの掛け合いも楽しみの一つになっています。
物語は時間の謎から宇宙規模へと広がりますが、その中心には、目の前の相手を理解しようとする大智がいる。何気ない質問が、次はどんな出会いや変化につながるのか。
56話目まで拝読しました。続きを追いかけたくなる作品です。
第二章まで拝読しました。
新人神格鑑定士・宮野大智と、個性の強い先輩たちが様々な神格に向き合っていく物語。
親しみやすいキャラクターたちがコミカルで軽快な日常を彩る一方、物語の根底には、幼い大智の故郷を消滅させた「時の支配者」という大きな謎が横たわっています。
物語は大智自身が封じていた18年前の記憶へ踏み込み、「なぜ彼だけが生き残ったのか」「彼自身には何が宿っているのか」と、それまで散りばめられていた謎が少しずつ形を持ち始めます。
日常的な神格対応の楽しさから、歴史や時間そのものに関わる壮大な謎へ。
読みやすくテンポの良い進行ながら、先にはかなり大きな世界が待っていそうで、続きを追いたくなる作品です。
冒頭から引き込まれます。故郷が空から来た黒い影に一瞬で朽ち果てさせられ、母に守られながら独り残される大智——何百年分もの時間が経過した廃墟で目覚めるという導入は衝撃的で、この物語の核心である「時を操る力」への興味を一気に掻き立てられます。
物語の中で特に心に残ったのは14話です。母親が「愛してる」と言い残して消える場面もさることながら、それを見ていた金山が思わず漏らす「早坂さんの言った通りだなんて」という一言に鳥肌が立ちました。ただの悲劇ではなく、誰かがこの結末を予見していたことを匂わせる構成は見事で、物語全体に不穏な陰謀の気配を纏わせています。
20話では、大智の故郷と母を奪った張本人クロノスがついに姿を現し、日本武尊まで参戦する人類存亡の戦いへと一気にスケールアップします。個人的な復讐劇が、神話級の存在を巻き込む規模の物語へと発展していく大胆さは、読んでいて非常に興奮しました。
神格鑑定局という組織や階級制度、複数の異能者たちの設定も丁寧に作り込まれていて、この世界がまだまだ広がっていく余地を感じさせます。第一部の終わりでは大きな謎の多くがまだ解かれておらず、じっくり腰を据えて描いていく作者の構えを感じました。
第二部でこれらの伏線がどう収束していくのか、続きが楽しみな作品です。
過去に大きな出来事を経験した青年・宮野大智。
神格鑑定士となった彼が、仲間たちと共に「時」を巡る大きな謎へ近づいていく物語です。
【少しずつ広がる謎】
物語の始まりから印象的なのが、「時間」にまつわる不思議な現象。
読み進めるほど新たな事実が見えてきて、主人公の過去から世界そのものへと話が広がっていきます。
少しずつ奥へ踏み込んでいく感覚が楽しいです。
【人たらしな主人公】
真面目でちょっと初々しい大智ですが、なんだか人に好かれるタイプ。個性的な仲間たちに囲まれながら、本人も気づかないところで距離を縮めていく姿に和みます。
人ならざる相手にもさりげなく気を配り、いつの間にか気に入られたりもします。
この人柄がどんな力になっていくのかも楽しみな主人公です。
「時」を巡る謎と、どこか親しみやすい登場人物たち。
シリアスとコミカルの緩急も心地よく、するすると先へ読み進めたい方へ、オススメの物語です。