本作の最大の魅力は、なんといっても主人公ライナーのキャラクターだと思います。
能力も実績も群を抜いているのに、出世欲や功名心がなく、上司の「手柄横取り」にも怒りすら覚えない脱力感は、読んでいて楽しいです。
35歳という「いい塩梅のおじさん」ならではの気楽さと、戦場で見せる「不倒」の圧倒的強さのギャップがたまりません。
実力をひけらかさず、面倒くさがりながらも困っている人を見捨てられない優しさが、作品全体に心地よい渋みを与えていると思います。
評価されない男が正当に評価される「隠れた英雄」のカタルシスをぜひご堪能ください。