「白い葉脈」というタイトル通り、
繊細な詩情が立ちのぼってくるのを感じました。
恋の感覚がほのかに薫る、
余白の豊かな短歌が並んでいます。
2首目。
光合成できない僕らはカーテンを閉めて余命の取引をする
ミステリアスな1首です。
太陽光から植物のように酸素を生み出せない孤独感。
それを「余命の取引」と表現したところに、
この作者の非凡な想像力が窺えます。
不思議に美しい余白のようなものが揺曳する、
つかめそうでつかめない夢のような、
命を見つめる静かなまなざしが、
印象的な短歌集と言えるでしょう。
【レビューコンテスト応募】