多摩動物公園のライオンさんたち。
お会いしたことが無いのですが、三頭も亡くなったと聞いたときは自分も衝撃を受けました。皆さんはご存じでしたでしょうか?
本作は、多摩動物公園で、亡くなった三頭のライオン――ムギ、イチゴ、ルエナ――について詠んだ短歌集になります。
はじめは、無邪気で可愛らしいライオンさんたちの様子を詠んでおり、なんだかほっこりします。
けれども最後の方へ行くにつれ、短歌が読み手の胸を締めつけます。
切り取られた空、空と引き換え、コンクリート……そして極めつけは「野生と呼ぶな」。
動物園には動物保護的な役割もあるため仕方のないことですが、そもそも動物園で保護しなくてはならない状況にしてしまった一因に、人間があります。本当の自由を知らず亡くなっていったライオンさんたち。ご冥福を祈らざるを得ません。
お勧めです。
未読の方はぜひ、この短歌集を読んで、亡くなった三頭のライオンについて考えてみてください。