災いによって家族と故郷を奪われた、狩人のシン、薬師の娘ミカ、少女カレンの3人。
彼らは古の預言に希望を託し、災いの正体と死者を蘇らせる術を求めて城塞都市へと旅立ちます。
狩猟、解体、罠仕掛け、薬草の採取など、過酷な自然の中で生き抜く技術がリアルに描写されているのが特徴だと思います。
またシンとミカ、カレンがそれぞれの個性を活かしながら支え合う連携の描写も秀逸で、過酷な運命と温かな人間性は胸を打つものがあります。
ジビエ料理や野営のディテールがリアルで、読んでいて本当にその場にいるような気持ちになりました。
王都、闘士、預言へとつながるスケールの大きさも魅力的です。
五感を刺激するサバイバルと、骨太のダークファンタジーをぜひお楽しみください。
故郷を突然の災いで失った狩人シン、薬師の娘ミカ、そしてカレン。
重い喪失から始まる物語ですが、印象に残ったのは、その後の旅で描かれる小さな日常でした。
獲物を狩り、薬草を摘み、火を起こして食事を作る。
それぞれが自分にできることを持ち寄ることで、三人の間に少しずつ温かさが戻っていきます。
また、深い森で出会う少年フミとのやり取りから、物語の世界も少しずつ広がっていきます。
「一人では小さな光でも――これは『光』が集まっていく物語。」
その言葉が、読み進めるほど自然に感じられる作品でした。
この先、彼らの光がどこまで集まっていくのか楽しみです。
※『ルミナ・パルス』第1章、第5話「出会いと別れ」まで読んだ感想です。
村が焼かれる話なのに、旅が始まるとごはんの話になります。硬い麦パンを湯で煮崩したスープ。兎の心臓と肝の炙り焼き。「お腹の奥がポカポカしてくる」でミカが初めて笑うところ、三人とも好きになりました。狩った獲物に毎回きちんと祈るのも良いです。
イベント屋として感心したのは第5話です。野営に選んだ炭焼き場が、木に隠れて見つかりにくくて、逃げ道もある。そのうえで「火はまだ起こすな。煙が出る」。段取りが早いです。沸かした水を夕食用と明日の飲み水に分けるところも好きでした。
いちばんは、森の少年に声もかけず、岩の上に椀だけ置いておく場面。次の朝、椀はきれいに空。ここ、良かったです。
続きも読みます。