核戦争後の白い世界。
そこに残された青年・カオルと、ロボットのフウカ。
フウカの仕事は、一時間ごとに鐘を鳴らし、街に時を知らせること。
ところがカオルは、自分の最後になるかもしれない誕生日に、とんでもないことを言い出します。
「その鐘があと二十四回鳴っちゃったら……いやなんだ」
いや、分かる。
分かるけど、そこから本当に時間『そのものをどうにかしようとするのか🤣』
この作品の好きなところは、こんな少し可笑しくて切実な願いから、
「そもそも時間って何だろう?」
「今日や明日って、誰が決めたんだろう?」
というところまで、物語が自然に広がっていくところです。
正確な時を刻むロボットと、残された時間の少ない青年。
この組み合わせが、あまりにも切ない。
そして最後まで読むと、タイトルの『白夜の鐘つき人』も、冒頭の「ずっとこのままで、いられたら」も、まったく違う響きになります。
終末世界なのに、不思議とあたたかい。
悲しいのに、どこか自由。
そして私は最後、
「フウカぁぁぁ……!」
となりました(笑)
短い全三話ですが、余韻は長いです。
SF、終末もの、人間とロボットの関係性が好きな方に、ぜひ。