結婚の三日前、なんだかブルーな気分になっていた「私」のもとに、謎めいた年下の男の子が現れた——そこに恋愛心があると、一気にディープで泥沼な展開になるのです。が、「私」と男の子の間柄はさっぱりしたもので、心安らかに読み進められます。
……って、何を心配してるのやら。
ですが、物語の空気感をどうとらえるのか、で浮気の有無は影響すると思うので。
冬の海にハーゲンダッツ、懐かしい味のするナポリタンに年下の男の子。物語をどこかお洒落に演出しているように思われます。台詞はひとつひとつが短く、透明感がある。瑞々しく、とても美しい物語だと感じます。
名前も知らない年下の男の子は何者なのか。その正体を知ったとき切なくなると同時に、旦那さんと冬のハーゲンダッツを食べる主人公に心があたたかくなります。
お勧めです。