タイトルのとおり、瑞々しい筆致で描かれる、ロボット×人間のSFロマンスです。
少女は自分がロボってあるがゆえの、そばにいてくれる人間ハルトを心から愛してしまったと感じていることに対し、これはバグ的な何かと思い込みます。自分はロボットだから人間に恋をしてはいけないし、ロボットの思考というものは人工知能が、電気信号は弾き出した結果にすぎない。SF映画でしばしば描かれる、アンドロイドに対して人間が抱く感情ですね。高性能なアンドロイドならば、アンドロイドから人間へも描かれることもあるでしょう。
本作はただ、アンドロイド少女が人間の少年への愛情に葛藤するだけのお話ではありません。そばにいてくれる彼、ハルトから感知する「36.5度」への違和感。その違和感の正体が明かされた時、読者はまさかの展開に驚かされると同時に、切なさで胸がいっぱいになります。タイトルやキャッチコピーの意味を知り、胸が締め付けられます。
おすすめです。