最適化された世界と聞くと冷たい管理社会を想像しますが、この作品で特に印象に残ったのは、その対極にある不完全なものの描き方でした。
二度と同じようには焼けない焦げたパン、無駄に騒がしい会話、システムには価値を測れない行動。ゼンというバグを通して、効率からこぼれ落ちるものが少しずつ見えてきます。
ルエリアがそれまで当たり前だった正しさに違和感を持ち始める過程も面白いです。SF的な管理社会とファンタジー、バトルを組み合わせながら、根底では自分で選ぶとは何かを描いている作品だと感じました。
特に第6話、整えられた世界へ雑多な祭りの熱が入り込んでくる場面が好きです。続きを追いたくなりました。