「お手」を覚えた猫の話かと思って読み進めると、ペチカが少しずつ飼い主の行動を利用していることに気づかされる構成が見事です。「お手」と言われれば頭を載せ、立ち去ろうとすると前足を出す。その絶妙な使い分けが、猫のしたたかさを説明ではなく行動そのもので見せています。最後の「招き猫になってもらうつもりだった。どうやら招かれていたのは、私の手のほうだったようだ。」まで読むと、それまでの出来事が一つにつながり、思わず笑ってしまいます。
猫とのやり取りが、とてもリアル。読んでいて猫が恋しくなります。続編を期待したいと思ってしまう作品です。