とても素敵な雰囲気の掌編です!眠れぬバビロンの王様と未来視ができる18歳の青年の静かな夜の対話が描かれます。薄い麻の夜着、月光、さらりと揺れる黒髪。宦官長に身なりを整えさせられて王の寝所に伺う青年、金の飾りピンで留めた肩のドレープ。手首にそっと触れる指、寝台の傍らに腰を下ろす距離、そして「側にいてくれ」を言えない王と「私はここにいます」と応える青年。月夜の絹のような手触りの掌編です。歴史や旧約聖書がお好きな方はもちろん、美しい夜の空気そのものを味わいたい方に、ぜひ。