奇妙な小説です、往年の作家のようにも見えるし現代的な一面も持ち合わせている、さながら小説の魔術師久生十蘭に、やや違うがさもありなんな、歯切れの良い俯瞰的な文章と、衒学的な趣味の豊富な、少し難解ですがユニークな物語です
物語は籠城作戦に傾く劣勢の城、そこに謎の女(姫様)が遣わされる、意味不明なことを言う彼女に唖然としたり、何故かイチモツを固くする奴がいたりする中、鉄籠で姫様が相手の陣地に突撃すると言う出だし
その後姫様が嫁ぎ先の国へ、そのイチモツの男の弥助とともに船で旅立つ、果たして姫様の結婚騒ぎはどうなるのか、漂流したりグズリと戦ったり市長になったり、
鼻高々という国やハラヘッタという町など三秒で考えたような名前など気の抜けた一面もありますが、この小説、最初はとっつきにくいものの、少しずつ読み直すとさもありなんな確かな面白さを持つ、今はまだ隠れた名作のような小説です