宇宙から飛来した“血液そのもの”が人間に寄生し、その身体と記憶を利用して数千年を生き続ける――この設定がまず強烈です。
とくに印象的なのは、人類を滅ぼそうとしていた怪物が、命を懸けて妹を守ろうとする兄の姿に触れ、「人間をもっと知るべきかもしれない」と考え始める場面。そこから続く数千年の血縁と約束を想像すると、一気に物語の奥行きが広がります。
そして現代では、異能を持たない“出来損ない”とされる真白が、その長い因縁の中心へと引き寄せられていく。
血とは力なのか、記憶なのか、それとも家族そのものなのか。
怪物と人間の境界を、壮大な血の系譜とともに描いていく伝奇ファンタジーとして、真白と謎の少年の再会の意味を追いたくなる作品です。
秘密を抱えた少女と謎多き青年が繰り広げる、切なくも熱い異能バトルストーリーです!
物語の魅力は、何といっても魅力あふれるキャラクターたちとの日常と、背筋が凍るような非日常の絶妙なバランスにあります。
最初は自分の居場所に怯えていた主人公が、個性豊かな仲間たちとの出会いや衝突を経て、少しずつ強くなっていく姿には胸を打たれます。
特に、シリアスな世界観の中に散りばめられたクスッと笑えるコミカルなやり取りや、食卓を囲む温かな描写が抜群のアクセントになっており、ページをめくる手が止まりません☆
壮大な世界の謎や運命に立ち向かう緊迫感はもちろん、孤独を抱えた者同士が心を通わせていく過程が非常にエモーショナルに描かれています。
読み終えた後には、温かな光に包まれたような穏やかな余韻と、最高の一冊に出会えた満足感が残る傑作です。
ぜひ、この予測不能なドラマと鮮やかな結末を見届けてみてください!
外の世界をほとんど知らずに育った少女・真白。
ある出来事をきっかけに、彼女の日常は大きく動き始める現代ファンタジーです。
【血と花の異能バトル】
血を武器に変えて戦う異能バトル。
中でも真白の「槍と花」を組み合わせた力は、綺麗さと格好良さがあって印象的でした。
【少しずつ広がっていく世界】
戦いだけでなく、仲間と食卓を囲んだり、遊びに出かけたり。
これまで知らなかった「普通」を一つずつ知っていく真白の姿も、この物語の好きなところです。
個性的な仲間たちとのやり取りも楽しく、その一方で真白自身や晴人をめぐる謎も少しずつ見えてくる。
賑やかな日常と異能バトル、どちらも楽しみたい方へ、オススメの物語です。
「血」をめぐる因縁と、現代の異能バトルが融合した物語。
異能を持たない「出来損ない」と思われていた七夜真白が、仲間たちとの出会いを通して少しずつ自分の力と向き合っていく展開が印象的でした。
物語が進むにつれて、真白の出生や七夜家の秘密、そして数千年前から続く人間と外異の因縁が明らかになっていきます。
特に、単純な人間対怪物の戦いではなく、「人間は本当に生きる価値があるのか」という問いに踏み込んでいくところが良いです。
血から咲く花という美しい異能も作品のテーマとよく噛み合っていて、真白の成長とともに物語そのものが大きく花開いていく作品でした。
最初は、遥か昔に地球へ飛来した「血液」から物語が始まる。
人間に寄生し、体を操り、ついには人類を「学ぶ価値なし」と判断して滅ぼそうとする謎の存在。
初っ端の掴みがほんっっと素晴らしい。
ここまで読ませる冒頭は『稀』でした。
えぇ、大好物です!たまんねぇ!
……と思っていたら、現代パートで登場した主人公・七夜真白が、これまた随分と可愛らしい。
迷子の女の子を放っておけない優しい心の持ち主。
でもどこか世間知らず。
その理由が少しずつ明らかになっていくんですが、これがなかなかに重い。
真白は由緒ある異能の一族「七夜家」の娘。
……なのに、異能が使えなかったという理由で、存在そのものを無かったことにされちゃう。
学校にも通えず、屋敷の中だけで育ち、自分の部屋には思い出の品すらほとんどない。
それって辛くねぇっすか!?
どんな幼少期だよ!ってツッコミましたわー(白目)
そして父親は突然、外異と呼ばれる怪物を従えて政府に反旗を翻し、そのまま失踪。
いや真白ちゃん、開始時点から人生ハードモードすぎんか!?
そんな彼女が身を寄せることになるのが、外異駆除研究機構――通称『外研』。
メンバーは、
見た目ゴリゴリ、中身ほぼ保護者の安達屋さん。
普段はバニーガールだったり警官コスだったりする謎テンションのお姉さん、風兎香さん。
そして、真白を昔から知っているような素振りを見せる謎多き少年、晴人。
……濃いなぁ!!
特に安達屋さんがいいキャラなんですよ。
「嬢ちゃん、無茶すんなよ」
「困った時は誰かに頼れ」
みたいな、ゴツい見た目に反して面倒見のいいおっちゃん。
こういうキャラ、好きだろぉぉぉ!?
私は好きだぁぁぁ!!
もちろんバトルも良い。
血液を武器に変え、傷を再生し、能力ごとに違う異能を発現する。
真白は血を花や槍へと変える。
主人公の能力が私の中に眠る厨二病が疼きだしましたよ。
ぜひ、ここはご自身の目で見てほしい。
「束縛花アイビー」
「吸血花ダリア」
ネーミングセンスね。
もう最高です。
豪邸に住んでいたのに居場所がなかった少女が、赤の他人たちと過ごした僅かな時間の中で、初めて帰りたいと思える場所を見つけていく。
この変化がとても好きでした。
その一方で物語の謎は大盛りを通り越しデカ盛り――いや、鬼盛り(笑)
気になるじゃねぇか!!
ダークな世界観、一人称視点で紡がれる繊細な描写、これは名作の予感がしますわー。
私の個人的な感想ですが、東京グールを彷彿とさせるような空気感でした。
そういった作品が好みの方には、絶対に刺さるはず!
おすすめですよー!