私と友達の友里は真夏の図書館でイベントを手伝っている最中。
好きな本を紹介できる、待ちに待った機会だったのに、私たちが担当するのは入口の呼び込み。
塩分タブレットを口に含みながら、おいしい仕事も涼しい場所もなく、参加者もそうそう来ない状況で、頭に浮かんでくるのは、自分たちが苦労して作った栞が大量に余ってしまうことでした。
そんなとき、館内からは親子が栞と借りた本を手に出てきて、うれしそうにイベントの様子を話しはじめます……。
この物語で大切に扱われているのは、栞をはさむという行為や「運命の本」という存在です。
作中の会話によってつくられる、自分の好きが次の誰かに伝わっていく感覚は、真夏の暑さを少しだけ忘れさせてくれるような清涼感に満ちていました。
誰かの一押しがまた誰かの背中を押してくれる。
そうした繋がりがどんどん増えていくこと、本がだんだん好きになっていくこと。
ちょっぴり初心だけど大事なアツさを再確認させてくれる物語を、あなたにも。
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