アマチュアはお菓子を買う。

 そうして各自役割が決まり、残りは部屋割りだけだが……。




「私が亡と同室!」




「いや! 私です!」




「いい加減にしてください! 二人とも!」




 完全に部屋決めが難航していた。




 そもそもいつの間にか同室と言う事になっているが……こんなに沢山部屋があるんだから……俺としてはちゃんと使って欲しいけどな……。




 もちろん心廻と同室は、嬉しいし……正直……夜桜も好意を向けてくれてるのは、分かってるから、距離感さえ間違えなければ、同室でもいいくらい好印象だ。




 だが……流石にそろそろ決着をつけなきゃいないようだ。




「心廻、夜桜……」




「どうしたの亡?」




「俺に部屋割りを決める権利をくれ」




「なに〜? もしかして今の、君の力とかけたギャグ?」




 心廻が急によく分からん事を言ってくる。




「え? 確かにギャグっぽいか……? いや全然違うだろ!」




「なーんだ! 急にギャグを挟んできたのかと思って場が冷えるところだったよ!」




「そうですよ、心廻! 亡がそんな寒いギャグを言うはずがありません!」




 あ、これギャグだったら面白くないんだ……。




「で? 権利が欲しいみたいだけどさ、そう簡単に渡すと思う? 残念! 渡しません!」




 まあ、心廻も夜桜も、そりゃ渡したくないだろうな……。




 心廻はつい最近まで、俺と同室だったし、夜桜は俺に好意があるみたいだし。




 どっちも譲りたくない理由は分かる。




 だが……もう収集がつかないので、これしか方法はないだろう。




「なら、部屋割りの権利をかけて勝負だ! 俺とゲームでな……!」




「へー……? いいけど、どんなゲームをするのかな……?」




「そうですね……私はこれでも、ゲーム好きなんですよ? 亡……!」




「え? え? あ、これ私も巻き込まれるやつですか……? はぁ……」




 そう俺が心廻たちと勝負するゲームは……!




「優雅なティータイムはお菓子の取り合いから……だ!」




「……なにそれ?」




「これは俺が今日やる事なかったから考えついたオリジナルゲームだ! ルールを説明したいがその前に必要なものがある!」




「なんですか?」




「いい質問だ! 夜桜! それは……タイトルの通りお茶とお菓子だ! さ、買い出しに行くぞ! 心廻!」




 そう今日、あまりにもやる事がなかったので仕事のフリ中食べてたお菓子とお茶で思いついたゲームなのだ!




「えー……? 亡……そんなテンション上がって……そんなに私達と遊びたかったの……?」




 心廻が仕方ないな〜といった感じで、こっちに向かってくる。




「さ、私達が買い出しメンバーだから……早く行くよ亡!」






□ □ □






 そうして王都の食料品店……つまりスーパーまで来ていた。




 王都は俺がいた世界と変わらずの文明で普通に車は走っていてコンビニもあり、ビルが立ち並ぶような都会だ。




「亡……そのさ? もしかして、授業中とか、私の顔見えてるんじゃない……?」




 心廻がそう……少し恥ずかしそうに聞いてくる……。




「あぁ……見えてるな……仮面の下の顔が……」




「やっぱり……! じゃあ、亡が突撃したときさ……ちょっとエッチな笑顔したのバレてたんだ……!」




「えっ……エッチな顔って……! お前……! なら再会したときの笑みも、エッチな顔だっただろ!」




「いや、その……亡が突撃したときは嬉しくてさ……自然とあの顔になってたし……好意があるか聞かれた時も混乱させようと思って笑ったら少しエッチだったな……と」




「そうだな……少しその……色気があったな……」




 恐らく、俺が心廻の顔を見れるのは、俺の力のおかげだろう……。




 恐らく仮面は改変で着けてるように見せているだけ……。


 


 そして改変も力を使う事と同じ……。




 なら、俺の力で発動を抑える事が出来る。




 だが力関係がまだあちらの方が上なのだろう。


 力を使える俺だけが仮面を見れるというのは、あくまで力の停止まではいけずに、抑制までしか今の俺には出来なかったと言う事だろう。




 そして何故その力が発動したかというと、無意識に俺が心廻の顔が見たかったから発動させていたのだろう。




「それにしてもよく気付いたな、心廻?」




「まあね、やたら亡と目が合うから授業中……だから、もしかして……と」




 やば……定期的に心廻の方を見てたのがバレると少し恥ずかしいな……。




「まあ、私にサポートを求めてるからだってのは分かってるよ!」




 あ、心廻には気づかれてなかったみたいだな……。






□ □ □






 そうしてお菓子とお茶を買い、帰り道……。




「亡! テストしよっか……!」




「は?」




「亡がどこまで成長したのか、見せてもらうよ……出でよ……神殺剣畏怖!」




「……そういう事か……」




 こうして俺と心廻のテストが始まった。

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