タイトルに引用した言葉は陸上自衛隊『施設科』の精神を定めた言葉です。知恵を巡らせ迅速に対応し、どんな困難にも耐えてやり抜く。
堅牢でありながら竹のようにしなやかであれ。とは、私も現職の頃に良く言われたものです。
本作に登場するローゼンバーグ少佐、シュミット大尉は、作者様が参考にしたであろう『第一次世界大戦時のドイツ軍に所属する工兵、軍医』でありましたので、僭越ながら引用させていただきました。
この言葉に違わず、作者様が描く人物たちは士気旺盛であり、また職責を担う軍人としての厚みと説得力をダイレクトに叩き込んでくれます。
追い詰められた状況に悲観せず、粛々と、時には洒落たジョークも吹きながら劣勢を打破していくのはとても痛快で「そうそう、こういうの。こういうのが良いんだよ」と深く頷ける、架空戦記物として深く読み応えがあり、私も滾ってしまいました。
実際の史実とは異なる点もありますが、そこがまた良い。既に世界大戦時を知っている方なら尚更、楽しめる内容となっております。
私も彼らほどではありませんが、似た土を踏んでいた身として通じるものを受け取り、拳を握るほどに没頭してしまいました。
短編に折りたたまれた漢たちの燃え盛る生還劇。ぜひ多くの読者様にも体験していただきたい一作です。
お手にとってくれた皆様へご武運を──乾杯