死が日常茶飯事な迷宮世界で、淡々と死体を蘇らせるトルクの職業観がとにかく渋くて痺れる。ぼったくり商人ジジとの掛け合いはブラックユーモアたっぷりで思わずニヤリとしてしまうし、若手パーティとの同行エピソードでは緊張感が一気に高まって目が離せなくなる。ダークな異世界ダンジョンものが好きな人、クールな主人公の生き様に痺れたい人におすすめの一作。
人は選びそうだな、とは思います。優しい世界や現代の倫理にのっとった世界を好む方には「不謹慎」と感じるかも、と。ですが、自分は好きです。蘇生技術が確立されたがゆえの倫理観が世界にしっかり反映されていて、主人公もその倫理観のなかで「生きて」いる。もっと長くこのダークなヒーローのお話を読んでみたい、とすら思いました。現代社会とは別の倫理に生きる、ダークなヒーローを好む方にはお勧めです。
危険な職につく冒険者にとって、蘇生が可能になったのはきっといいこと、良いことなんですが、それにしたって蘇生する側から見た時の価値が安過ぎる……!寧ろこれ命が安いんじゃなくていっそパンが高いのでは?ともあれ不思議な職業、蘇生屋さんは一体どういった経緯で生まれ、世間に馴染んだのか。主人公のトルクさんはなぜ蘇生屋さんを営むに至ったのか。そこらへんはこの短編ではよくわかりませんが、世間の世知辛さだけはしっかり伝わります笑