白黒の世界に彩りを
sayakyu
第1話 エピローグ
「かわいいよな!美月さんって明るくて美人でさ!」
そんな騒ぐ男軍団。僕、白銀弦(しろがねげん)は聞き流す。
彼たちが言ってるのは如月美月(きさらぎみづき)のことだ。興味は全くと言っていいほどないが、絶世の美女らしい。
「おはようございます!」
美月の声が教室に響き、男子は顔を赤く染めあげる。
(興味ないな)
弦は美月のいる反対方向に体を向け、清々しい雲を眺めた。
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「おはようございます!」
私の声が教室に響き、男子の視線が一気に向けられる。
白黒の世界。どれだけ派手で蛍光色の服を着ている人だって判別できない。美月は色覚障害だった。超能力者でもあるのだ。
〚今日の授業だるいなー〛
〚美月さんって彼氏いるのかな?〛
心を読むと、平和な会話が聞こえてくる。
「はぁ」小さなため息をつく。
どんなにすごい能力をもっていても、私の世界は白黒で鮮やかな色が見えることはない。
席に足を進めていくと、1人の男子が目に映る。空を見ている、白銀弦という男の子。灰色の空を眺めていて、つまらなくないのかと考えてしまう。
心を読んでも、何にも聞こえてこない。なにを考えているのかもわからない。
こんな経験は初めてだ。いつも、望んでいないのに心の声が耳に飛び込んでくる美月にはとても新鮮で興味深い。
「おはよ!白銀君!」
興味本意で挨拶をした美月に彼は、美月と目を合わせ、
「おはようございます」
と返事をする。風が教室に流れ込み、弦と目が合う。その時、
パッ
美月の目に鮮やかな色が飛び込んできた。青く清々しく青空がとても美しく、綺麗な宝石のように見えた。
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