巫女として大鯰を退治する――という分かりやすい神格バトルものかと思ったら、中心にあるのは意外にも、「自分をどう変えていくか」という撫子の成長物語でした。
人の目を気にしてしまう撫子と、そんな彼女を「巫女」ではなく一人の友人として見てくれる理乃。そして、薙刀から付喪神となったシロ助。三人の関係が少しずつ形を変えていくのが面白いです。
特に、大鯰を倒して「成長した!」と思った直後に、天津から厳しい現実を突きつけられる展開が印象的。さらに理乃から「自分のことをちゃんと見ているのか」と問い返されることで、撫子の問題が単なる戦闘力ではないことが分かってきます。
不器用で、真面目で、ちょっと空回りする撫子が、果たして「巫女」ではなく自分自身として何を選ぶのか。神格鑑定局らしい世界観の中で、キャラクターの成長をじっくり楽しめる作品です。