読ませてもらいました!
いやー、改めて凄い作品ですね(笑)
「魔法少女」という言葉から想像する可愛らしい作品とは完全に別物で、近未来のメキシコ、カルテル、銃撃戦、麻薬、裏切り、そして容赦のない復讐……と、とにかくアクセル全開。
でも、単に過激なだけじゃないのが面白いところだと思いました。
主人公のソンブラが口も悪いし、やることもかなりエグいのに、「生きたい」「腹いっぱい食べたい」「家族が欲しい」という根っこの部分は意外なくらい普通なんですよね。
だからこそ、復讐に突っ走っていく姿に単純な爽快感だけじゃなく、少し切なさも感じました。
あと、個人的にはブラックユーモアがかなり好きです。
「なんでこんな状況でそんなこと言えるんだよ!」みたいな場面が結構あって、重い展開が続いても妙に笑えてしまう。この独特のテンポが作品の大きな魅力だと思います。
世界観もかなり作り込まれていて、メキシコの街やカルテルの存在、魔法少女という超常的な要素が混ざっているのに、変に浮いていないのが良かったです。
56話まで来ると、単純な「復讐してスッキリ」という話から、ソンブラを取り巻く人間関係や、魔法少女そのものの謎も気になってきますね。
特に後半は戦闘や展開のスケールも大きくなってきて、どこまで話が広がるんだろうとワクワクしました。
気になったところを挙げるなら、かなり情報量が多く、登場人物や設定も増えてくるので、途中から少し整理しながら読んだほうがいい部分はありました。
また、残酷描写やブラックユーモアがかなり強いので、そこは本当に人を選ぶ作品だと思います(笑)。
ただ、それも含めて「この作品でしか読めないもの」がちゃんとあるんですよね。
魔法少女×メキシコ×カルテル×バイオレンスという組み合わせ自体が強烈なのに、そこへソンブラの「家族が欲しい」という人間らしい願いを入れているから、ただの無双ものになっていない。
56話まで読んで、むしろここからソンブラがどこへ向かうのかが気になりました。
可愛い魔法少女を期待して読むと確実に面食らうけど(笑)、ダークファンタジー、復讐、ブラックユーモア、派手なアクションが好きならかなり楽しめる作品だと思います!
「魔法少女」という言葉から想像する可憐な世界とは正反対。近未来のメキシコを舞台に、カルテル、麻薬、銃、裏切りが容赦なく飛び交う、強烈なダークファンタジーです。
主人公のソンブラは口が悪く、暴力にもためらいがありません。それでも、どん底から抜け出したい、おいしいものを食べたい、温かい家族が欲しいという願いは切実で、荒々しい言動の奥にある寂しさに心をつかまれました。
仲間に使い捨てられた少女が「死」をまとい、復讐の魔法少女として立ち上がる展開は痛快そのもの。疾走感のある文章と映像が浮かぶアクションに、一話目から一気に引き込まれます。
メキシコのカルテル社会に魔法少女を放り込むという、最初からアクセルを床まで踏み抜いたような作品です。残酷描写もブラックユーモアもかなり強烈ですが、単に刺激の強さだけで読ませる作品ではありません。
特に上手いと感じたのが、世界観の見せ方です。壊れたコンビニのレジ、行列のできるタコス屋、廃墟の隠れ家、海賊版アニメを見る休日など、何気ない小物や日常描写が頻繁に挟まります。そのため、カルテルや国家間の思惑、超常的な魔法少女といった大きな設定が出てきても、物語が地面から浮きません。
主人公ソンブラも魅力的です。口が悪く、倫理観も壊れていて、とんでもないことを平然とやる。一方で、美味しいものに目を輝かせたり、アニメを楽しんだり、かわいい服を恥ずかしがったりと、年相応の幼さが残っています。そのアンバランスさのおかげで、危険人物なのに不思議と先を見届けたくなります。
また、登場人物を増やすたびに「この人は何者なんだ?」という新しい興味を作るのも上手いです。特にタコス屋のフアンは、登場時の小さな違和感から少しずつ正体が見えてくる過程が楽しく、正体が分かってからもさらに背景が気になる人物でした。
一話ごとにきちんと見せ場があり、それと同時に次に知りたいことが一つ増える。気づけば「ここまで読んだし、もう一話」とページを進めてしまうタイプの作品です。
強烈な題材に目を奪われますが、読ませる力を支えているのは、むしろ細かな生活描写とキャラクター作りだと思いました。かなりクセの強い作品ですが、そのクセまで含めて面白いです。