本作は、社会にもまれ疲れている……と思われる主人公さんの独白もの。
夏の夜風が好きなのだそうです。
夏の夜風が一日の疲れを労ってくれるような気がする。缶ビールを飲みながら夏の夜風に当たっている時間は、何者でもない自分に戻れる時間である。
レビューしている当人はお酒・タバコを嗜まない&諸事情からベランダに出て夜風に当たるという風流なことが出来ないのですが……。
この静かな独白を読んでいると、ベランダに出てお酒……でもなくとも冷たいスッキリした飲み物を飲んで夜風に当たっているような、そんな気分になります。その夜風な独白が、読み手に「疲れたね、お疲れ様」と言ってくれているような気にさせてくれます。
どなたか、亡くなった方を思いながらの独白のようなので、切なさもある。
お勧めです。