官能の伝道者、エロス大好きのナカムラマコさんの最新作です。マコさんは普段は高校生とか若い人のエチを描くことが多いのですが、今回は30代のやや倦怠気味の夫婦のお話ですね。
最初は、運営様から雷が落ちるんじゃないかとヒヤヒヤしながら読みましたが、全くの杞憂でした。これならR15は余裕でクリヤーです。だけどねっとりした情念がほとばしり、まあエロいことエロいこと。このあたりの表現はさすが本職の官能作家、本当にお見事です。
ストーリーは、妻枝里子との行為が近頃マニュアル化していることを感じている主人公の佐野勇人が、多分マコさんがモデルと思われる官能の師匠である椙原(すぎはら)に、「私は、妻の行為中の姿を客観的に見たいんです」と相談するところから始まります。
いや、それじゃよその男とさせなきゃならんだろ、という気がしますが、さにあらず。椙原は、「それじゃ、佐野さん、体を鍛えるところから始めましょう」「へ?」という、意外な展開。
椙原のアドバイスを忠実に実践し、夫婦が絆をより強め、枝里子が開発されていく流れがいいですね。夫婦関係が一段上のステージに押し上げられました。雷雨の中で結ばれるラストシーンも気分を高めてくれてとても素敵です。
こういう大人向けの文芸作品はカクヨムだと読み手を選びそうではありますが、わたくしはとても素敵な作品だと思います。
お勧めです。