2話の短編ですが、物語の中に凝縮された「願い」の不気味さが印象に残りました。
八千人もの人間が忽然と姿を消した町。
その場所で出会う、ただ一人残された少女。
何が起きたのか、そして「願い」とは一体何なのか。
少しずつ謎が見えてくるにつれて、単なる怪異ではない、人の心に潜む怖さを感じました。
短い作品だからこそ余計な部分がなく、最後まで一気に読めるのも魅力です。
読後に残る静かな余韻が好きでした。
「願う」という、ごく人間的な行為が、これほど恐ろしくも美しいものとして描かれるのが印象的な短編です。