霧に包まれた幽京の幻想的な雰囲気と、人と妖が共存する独特の世界観がとても印象に残りました。静かで美しい描写の中に、どこか不穏な空気が漂っていて、読み進めるほどにこの世界の奥を知りたくなります。特にリンとハクレイの関係が魅力的です。互いの距離感や感情が一筋縄ではいかず、ハクレイの歪んだ愛情と、リンが抱える過去の苦しさが重なることで、切なさと緊張感の両方を感じました。幻想的でありながらどこか寂しさのある、独特の余韻が残る作品だと思います。
不思議な香を販売する妖、ハクレイの監視を命じられた軍人のリン。掴みどころのない彼に振り回されながらも次第に敵対心とは異なる気持ちを持つように……ダークで仄暗い空気感の中で進展する2人の関係性がとても心に刺さりました。クールなリンがハクレイに翻弄される姿や、ハクレイが時折リンに向ける優しさが大好きで、最後までドキドキしっぱなしでした。少しずつ関係性が進む和風ファンタジーBL、きっと読み始めると世界観に没頭してしまうはずです。
作品タイトルの『幽京妖香譚』からして、あやかし好きの私の心は踊りました。作中には妖の何たるかが思う存分詰め込まれています。少々苛烈な軍人様と、静やかに美しい妖様。読み進める毎に少しずつ変わっていくふたりの距離感と関係に目が離せません。作者様は関係性や感情のひりつきが得意な方です。まずはあらすじからどうぞ。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(381文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(216文字)
妖と人間が共存する世界観が緻密で、幽京の薄暗く幻想的な空気に一気に引き込まれました。妖と軍人という対照的な二人の距離感が絶妙で、静かに積み重なる緊張感と感情の変化に惹かれます。和風ダークファンタジーや人外BLが好きな方にはぜひおすすめしたい作品です。