赤鬼の章まで読了したので書きます。
物語はキャッチコピーにあるように大正時代にスポットライトを当てた作品になります。つまり、大正浪漫というわけです。言いえぬ妖しさを湛えた世界観が、怪異という要素を孕んだ血生臭さで美しく彩られています。
しかも、作品のメインとなる「怪異」もただ「悪」という言葉で片づけられるものではありません。
登場した怪異たちにはしっかりと人を襲う理由があり、各々がそれぞれ背負った何かが存在しています。そこから戦いに至り、迎える結末が何とも……。
単純な勧善懲悪で終わらないというのが闇という恐ろしくも、儚い世界を見事に描いてくれています。吸血鬼、赤鬼と現在まで読んでいる全てがおススメです!!
怪異、大正浪漫、斬り合いが好きな方には是非とも読んで欲しい一冊です!!
存在しない年、大正十七年。
その裏側で、人知れず怪異と戦う極秘部隊――帝都特別討伐隊。
陸軍少尉・加藤隼人と仲間たちは、帝都で起こる不可解な事件を追っていきます。
吸血鬼、鬼、人狼、鵺――さまざまな怪異たち。
聞き込みや遺体の調査から正体へ迫っていくミステリー要素と、軍刀や銃を手に怪異へ挑む戦闘シーンの両方が楽しめる作品です。
そして面白いのが、怪異が必ずしも「ただの化け物」として描かれていないところ。
敵には敵なりの事情があり、ときには討つ側が迷い、傷つくこともある。
それでも帝都を守るため、特討隊は自分たちの役目を果たさなければなりません。
シリアスな事件の合間には、加藤たち隊員や警察との軽快な掛け合いもあり、重くなりすぎずテンポよく読み進められます。
大正浪漫、怪異、ミステリー、軍人もの。
この組み合わせに惹かれるなら、ぜひ覗いてみてほしい物語です!
ハードボイルド・大正浪漫好きに惹かれたら、この作品はおすすめ……というか沼るかも!
レビュワーは沼りましたよ、この作品!
まず主人公・加藤隼人のスタンスに唸りました。
怪異と対峙する特討隊、その中で加藤は決して無敵の存在ではありません。
力でねじ伏せるタイプではなく、状況を静かに見極める。ただ時に情で動く時もある。
でも、意を決したら行動できる。
これが、たまらなくハードボイルドだって思ったのです。
煙草をくわえる姿がいちいち画になるのも反則です。
(強くないのに格好いいってのが、逆にずるい)
そしてもう一つの見どころが、組織のしがらみ。
正義と職務、個人の想いが静かにせめぎ合う様子が、事件の裏側にじわじわ効いてくる。
正義は時に、大衆感情と迎合できない。
でも組織は――時に、非情な決断をしないといけない。
……そして迎える、第一部のラスト。
しがらみの中で下されるあの結末は、ぜひ本編でご自身の目で確かめてほしい。
一話一話丁寧に積み上げてきたからこそ辿り着ける終わり方だと思います。
これは帝都の闇に潜む怪異に立ち向かう帝都特別討伐隊の物語。
入隊募集中。
闇の帳の向こう側
一緒に覗いてみませんか?