「黄金を造れない」と正直に告白する錬金術師。
それでも彼女が女王に捧げたものは、誰も見たことのない美しいものでした。
エリザベス朝イングランドを背景に、女であることがハンデになる時代の中で、知恵と音楽と舞踏で勝負するヴィヴィアンの姿が鮮やかです。
万聖節の夜のガリアードは幻想的で、白と赤の対比が印象に残り、女王の孤独に寄り添う描写がとても優しくて美しい。
短編ですが完成度が高く、読み終わった瞬間に「ああ、いいお話だった」と素直に思える作品です。
静かな感動と少しの切なさを味わいたい人におすすめします。