どんどん深まっていく二人の仲が、とても微笑ましく、面白い小説でした。
本作の主人公、大神菜月には誰にも言えない秘密がある。それは、彼女は時折、狼に変貌するということだ。彼女の先祖は狼の姿形をした妖怪であり、その血を引く彼女はその影響により、狼になってしまうのだ。
これは、誰にも言えないことだった。もしこの秘密が知られてしまったら、世間に拡散され、どこかの研究所に連行されてしまうかもしれないからだ。
その日も、なんてことのない一日になるはずだった。降り頻る雨の中、狼の状態でこれからどうするかを考えていると、一人の男の子がやってきた。彼はクラスの同級生で、孤高の一匹狼の高峯流牙だった。
高峯のいきなりの登場に、大神が動揺していると、高峯は思いもよらないことを大神に話しかけて——といったお話です。
流れが非常にスムーズで、かつとても面白かったため、一気に読んでしまいました。16000文字ほどありますが、主人公である大神の語りが読みやすく、移ろう展開が面白いため、気がついた頃にはすべて読み終わります。
本作は大神の狼に変貌する「秘密」が作品を大きく動かし、同じく独りぼっちである高峯との交流を経て、成長していくお話となっております。
大神の心情の変化を繊細に書いているため、大変、感情移入しやすいお話だと思います。
私は普段、このような温かく、二人の仲が深まる系統の話を読まないのですが、めちゃくちゃ面白かったです。
そのため、絶対、どんな方でも楽しめると思います。自分はあまり読まないジャンルだから、と食わず嫌いをせず、まず一話を読んでいただきたいです。きっと、引き込まれますから。
ぜひ、ぜひご一読ください!
高校生の大神菜月は、うっかりすると狼に変身してしまう困った体質。
そのため、常にボッチとして教室の隅で大人しくしています。
そんな彼女が思わぬ展開から、クラス一のイケメン君と仲良くなってしまい……。
この作品の最大の魅力は、タイトル通りの「ボッチ」ゆえの距離感です。
誰かと深く関わる怖さや面倒くささを抱え、あえて孤立を選ぶ主人公たち。その理由が、イケメンすぎたり、狼になってしまうだったり、それぞれですが。
自分と同じ匂いを感じて距離が縮まっていくふたりが、とても可愛くて、ついつい先を読んでしまいます。
サクサク読める作品です。
どうぞ、お読みください。