正直、読後感はかなり嫌でした。
でも、その「嫌さ」まで含めて完成度の高い作品だと思います。
兵器の原理から実戦投入、被害の拡大、その先にある技術の拡散まで、物語が一貫して合理的に進んでいきます。その合理性があるからこそ、人間が次々と数字や効果として処理されていく感覚が余計に恐ろしく感じられました。
特に印象的だったのは、破壊が大きくなっていっても、物語が安易な後悔や救済へ逃げないところです。
途中から「もうやめてくれ」と思いながら読んでいましたが、それでも最後まで読ませられました。
好きな作品かと聞かれれば、たぶん違います。
それでも、ここまで一貫して読者に不快さと恐怖を残し、それ自体を作品の力に変えている以上、非常に完成度の高い短編だと思います。